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スイーツストーリー7
クレオパトラ 絵
偉人 クレオパトラ

英雄に愛され、バラを愛した
        世紀の美女、クレオパトラ

 世界三代美女の一人、クレオパトラは古代エジプト・プトレマイオス朝最後の 女王です。17世紀のフランスの哲学者パスカルが著書「パンセ」の中で、彼女の 美しさを「クレオパトラの鼻、それがもう少し低かったら、大地の全表面は変わっ ていたであろう」と評して以来、絶世の美女だったとされてきました。
 もっとも、クレオパトラ美人説には異論も多く、帝政ローマの著述家・プルダーク (46~128年)は「プルダーク英雄伝」で、彼女を「実際の美しさ自体はなにびとにも 比べがたいとか、その美しさにうたれずに彼女を見ることはできないというほどに 著しいものではない」と記しています。彼女の彫像はいくつか残されているものの、 どれも本当の姿ではないとされていますから、クレオパトラの真実の顔は偉大な るミステリーといえますね。
 しかし、彼女が帝政ローマ最大の軍人であるカエサル(シーザー)の愛人となり、 彼の後ろ盾でエジプトを統治し、彼が暗殺された後はやはり帝政ローマの軍人、 アントニウス(アントニー)と結婚したことは歴史的事実。二人の英雄を虜にして 激動の時代を生き抜いたクレオパトラ。大変な魅力の持ち主であったことは間違 いありません。
 クレオパトラは熱狂的にバラを愛した女性でもありました。宮殿をバラの花びら で敷き詰めた、寝室にもバラの花を高く敷き詰め眠った、お風呂にバラの花びら を浮かべ、バラの花から抽出した精油を入れた、金よりも高いバラ香水を愛用し たなど、バラをめぐるエピソードには事欠きません。
 彼女が好んだとされるのが、薫り高いピンクの花弁が美しいブルガリア原産の 品種、ダマスクローズ。残念ながら、クレオパトラがバラのお菓子を食べた ――というエピソードは残されていませんが、バラを何より愛した彼女のこと。 バラの魅力を生かしたデザートを食べていた――としても不思議はありません。
スイーツエピソード バヴァロア

果実や洋酒でさまざまなバリエーションが楽しめる
              ドイツ生まれのスイーツ

 バヴァロワ bavarois とは、軽く泡立てた生クリームと卵黄、砂糖を混ぜて、 ゼラチンで固めた冷静アントルメです。果実や洋酒を変えることでさまざまな バリエーションをとることができます。もちろんバラを含めたいろいろな香り付 けも楽しめます。
 歴史をひもとくと、古くはフロマージュ・バヴァロワと呼ばれていた由。フロマ ージュとはチーズのことですが、決してチーズ入りのお菓子というわけではな く、流動上のタネが固まった状態がちょうどチーズのようだとして、そのように 名付けられたのでしょう。
 その名から起源を探ると、ドイツのバイエルン地方を英語でバヴァリアと呼ぶ ことから、どうもそのあたりにあるのではないか、といわれています。そしてそ の地の富豪の家で活躍していたフランス人の料理人によって作られたとも ・・・・・・。
 ところで、これと似た呼称のバヴァロワーズ bavaroise というものがあり、 バヴァロワとしばしば混同されることがあります。
 バヴァロワはあくまでも冷やし固めたアントルメで、バヴァロワーズは液状 の飲み物です。ついでながら、これについて触れますと、やはりバヴァリア地 方に始まりを持つもので、17世紀頃に発明されたといわれています。紅茶、 シロップ、牛乳等を混ぜて作ったドリンクで、呼吸疾患に効くとされています。
18世紀の初め頃、バヴァリア王国の王子たちがパリにいて、フォセ・サン・ ジェルマン・デ・プレ(今日のアンシェンヌ・コメディ通り)にあるカフェ・プロコプ にしばしば通っていました。彼らはクリスタル製の容器に入れたこの飲み物 を注文していましたが、砂糖の代わりにカピレール caprillaire というはこね草 (しだ類)の香りをつけたシロップを入れるのを好んだそうです。それにバヴァ リア人ということでバヴァロワーズの名が付けられたとのこと。似たような名 ゆえ、日本も含め諸外国でもよく間違えられることもあるようですが、たった 一字の違いでも、まったく異なるものを指すのです。
 それはさておき、バラの香り仕立てのバヴァロワを、クレオパトラがホントに 食べたのか。時代考証をするまでもなく、あり得ない話だろうって?それは それ、何事も美しく考えたいもの。それとまったく同じでなくても、似たような ものを口にしたかもしれないと思うと、それだけで夢が広がるではありません か。そう、お菓子は夢なのです。
 さて、彼女が好んだといわれるバラですが、最近は食用に栽培されたもの が出ています。食べておいしいというものでもありませんが、香りもテイスト のひとつ。クレオパトラを偲び、ひととき身も心もバラの香りに包まれてみてはいかがでしょう。

文献:吉田 菊次郎 編・著 「クリムとドリムの冒険」偉人が愛したスイーツ
ケーキ バヴァロア 絵

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