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スイーツストーリー8
クレオパトラ 絵
偉人 クレオパトラ

楊貴妃の美しさが唐の国を滅ぼした!?

 一地方官使の娘、楊玉環として唐の時代の719年に生まれた楊貴妃。 幼い頃から美しさがずば抜けていた彼女は、16歳の時に玄宗皇帝の18番目 の皇子、寿王の妃に選ばれました。
 楊玉環の運命は、玄宗皇帝が愛した妃、武恵妃が亡くなった後、急変します。 長安郊外の温泉保養地、華清池(かせいち)で楊玉環をはじめて目にした玄宗 皇帝は、その美しさの虜となってしまうのです。
 とはいえ、彼女は息子の妻。玄宗皇帝は楊玉環をいったん出家させ、寿王と 正式に離婚させた後、女官の最高位である「貴妃」の称号を与えて後宮に迎え 入れます。この時、玄宗皇帝61歳、楊貴妃27歳。34歳の年の差を超えたロマン スでした。
 しかし、楊貴妃にのめりこんだ玄宗皇帝は楊一族を重用し、人民にも政治にも 興味を失い、国政は崩壊の一途をたどっていきます。756年には安史の乱が起き、 標的となった楊一族は次々に殺されました。激しい内乱の中、玄宗皇帝は唐王 朝を継続させるためにやむなく楊貴妃の処刑を命じるのです。楊貴妃、38年の 生涯でした。世紀のロマンス哀しいエンディングです。
 楊貴妃がどれだけ皇帝に愛されていたか、よくわかるのが楊貴妃の大好物 ライチにまつわるエピソードです。玄宗皇帝は彼女に美味しくてフレッシュなライ チを食べさせようと、美味しいと評判の産地・広東から長安まで600キロもの距離 をなんと3日間で運ばせたのです。ライチは美味しいだけでなく、貧血の予防に 効果的なほか、コラーゲンの再生を促し美肌には欠かせないビタミンCも豊富に 含んだ果物。楊貴妃の美の秘訣は一つは食習慣にあったともいえそうです。
スイーツエピソード バヴァロア

2000年以上も前に栽培されていた果実

 近頃はとみにフルーツのお菓子化という現象が目につきます。例えば、夏みかん などもかつては身構えてから取りかかったほどに強烈な酸っぱさを持っていました。 が、それも今では何の抵抗もなく口に入れられるさわやかな甘い果実に変わってい ます。その他の柑橘類やいちごなども、まるでお菓子のように甘い品種が主役です。
 さて、数ある果実にあって、昔から今様のお菓子としての役割を果たしていたもの も少なくありません。ここに取り上げたライチなどもそんなもののひとつだったといえ ましょうか。茘枝と綴って「ライチー」、あるいは「ラーチー」と読む。いわれるところの トロピカルフルーツの一種です。茘枝の字は日本では見かけませんが、「れいし」と 読んでいます。近年、中華料理で食後のデザートによく出されるようになったため、 今ではすっかりおなじみになりました。
 原産地は中国で、当地では2000年以上も前に既に人工的に栽培されていたといい ますから、この果実への思い入れもひとしおのものがあるようです。一説によると、 絶世の美女の誉れ高い楊貴妃が、ことのほか好んだと伝えられています。そんな方 が口にされていたとなると、それだけで、そこはかとなく有難いものに思えてきます。
 主なる産地は福建省や広東省等中国の南部地方や台湾で、あとは東南アジア各 地でも作られています。日本でも、わずかですが九州や沖縄で栽培されています。
 なお、枝から取るとき、うっかりそのまま引っ張ると、実の切り口が開いたりして傷み やすいために、たいがいは枝付きのままで売られています。筆者もアジアの南のほう をよく訪れますが、そのどこででも市場などでおばさんたちが地べたに座ってこれを 商っているのを見かけます。そしてこれを求めては、ホテルの冷蔵庫で冷して口に運 びました。絶対に冷した方が美味。かの楊貴妃もきっとそうしたのではないかと思いま す。傷みやすいからでしょうか、日本には冷凍で入ってきて、売られるときも冷凍のま ま。その半溶けを皮をむいて食べるのがまたいい。要するに冷えていればいいわけで す。
 ついでながら、これとよく似たものに龍眼があります。日本式に「りゅうがん」と読ん でいますが、あちら式ではロンイン。ライチは赤い皮ですが、こちらは茶色っぽいツルッ とした皮に包まれていて、味も似たような感じです。インドが原産といわれますが、現在 はライチとだいたい同じようなところで栽培されています。
 さらにもうひとつ、ランブータンというものがあります。原産はマレー半島の由ですが 、こちらもライチと似たような味のトロピカルフルーツです。ただ見てくれは面白い。 前二者と違って、球状の表面いっぱいにモシャモシャの長いひげのようなものが生え ていて、まるで海中に生息するイソギンチャクのような形です。
 ライチ、ロンイン、ランブータン、三者とも同じような大きさで、食べ方も同様で、味も 香りも食感もよく似ています。それも道理で、実はみな同じムクロジ科。でもなぜ楊貴 妃はこのうちライチだけをひいきにしたのでしょう。尋ねてみたら案外「あら、どれもみ な大好きよ」だったりして・・・・・・。
ともあれ、そんな楊貴妃に思いを馳せながら、こんなライチのデザートはいかがでしょう。

文献:吉田 菊次郎 編・著 「クリムとドリムの冒険」偉人が愛したスイーツ
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