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スイーツストーリー9
アガサ・クリスティー 絵
偉人 アガサ・クリスティー

アフタヌーンティーをこよなく愛したミステリーの女王

 ポワロやミス・マープルなど個性的な名探偵を創造した「ミステリーの女王」とされるのが、アガサ・クリスティーです。
1890年に英国で生まれたアガサは、30歳の時に「スタイルズ荘の怪事件」でデビュー、その後も力作を次々に発表します。生涯の作品数は長編66作、中短編に至っては156作。「彼女の著書のすべての販売部数を上回るのは聖書とシェイクスピアだけ」と言われるゆえんです。
 作家として順調なデビューを切ったアガサですが、1926年、11日間にわたる謎の失踪事件を起こしました。一時的記憶喪失に陥っていたとも言われていますが、真相は闇の中。永遠に解決されることのないミステリーです。
 彼女の小説には、異国情緒豊かな土地を舞台にしたものが少なくありません。実は、アガサ自身が無類の旅行好きでした。2番目の夫が考古学者であったこともあり、一緒に発掘旅行に出かけ、エジプト、シリア、トルコなどエキゾチックな土地に魅了されたとか。こうしたバックグラウンドが創作意欲に一役買ったようです。
   第一次大戦中には薬剤師として働いていたこともあるアガサは、毒薬を効果的に使ったミステリーをいくつも発表しています。また、食に関する描写が多いのも魅力の一つ。マフィンにスコーン、サンドイッチ等々。アガサは、小説の中に美味しそうな食べ物をたくさん登場させました。
 その代表格がミス・マープルシリーズの「バートラムホテルにて」です。ロンドンのブラウンズホテルがモデルとされるエドワード王朝時代の架空のホテルを舞台にした本格推理小説では、バターをたっぷりと使ったマフィン、シード・ケーキ、イチゴジャム入りのドーナツがそれは美味しそうに描かれていました。英国女性であるアガサがお茶の時間をいかに大切にしていたかがよくわかります。
 読み終わった後、あなたもマフィンのある優雅なお茶の時間を楽しみたくなるでしょう。
スイーツエピソード チョコチップ マフィン

日本のマフィンはアメリカンスタイル!?

 このお菓子は、アメリカあたりではたいそう好まれています。アメリカ文化に席巻 されている感がなきにしもあらずの日本でも、今やスコーンなどとともにすっかり おなじみのアイテムになっています。読者の中にもこれに魅了されている方が少な からずおられるのではないでしょうか。
 ところで、このマフィンなるスイーツの発祥は、アメリカではなく実はイギリスなの です。なお、発祥地では、もう少し違う形に作られています。われわれが今頭に思 い浮かべる、おなじみのものは、あくまでもアメリカンスタイルのマフィンというわけ です。ではそのあたりを少々立ち入ってご説明いたしましょう。
 そもそもをたどると、その昔、ヴィクトリア王朝時代のイギリスでもてはやされた ことから火がついて、次第に多くの人々がその魅力にとりつかれていったと推定さ れます。
 その頃は、マフィン・トレイと呼ぶ器にマフィンを乗せて緑色の布をかぶせ、これ を頭に乗せたマフィン売りが街を回ってきたといいます。娯楽の多くはなかったこ の時代、その出現は人々の大いなる喜びであったようです。なんとなくのどかでほ のぼのとした、それでいて生き生きとした街の様子、人々の暮らしぶりが伝わって くる情景ではありませんか。
 ちなみにそんなイギリスの古典的なマフィンは、パンケーキのようにテンパンの 上で両面を焼いて作られます。一方、イギリスから伝えられたアメリカでは、もっ ぱら型やカップを使用して焼き上げています。そして、イーストかベーキングパウ ダーを使ったベースの生地をもとにして、さまざまなものが楽しまれています。例 えば、アーモンドやくるみなどの各種ナッツ類を混ぜたものや、ラムレーズン、ドラ イフルーツ類を混ぜたもの、チョコレート味のものなど、いかにもアメリカ人好みの マフィンが作られています。前述のように、日本でもそうしたものが、アメリカ指向 の強いカジュアル感覚の世代やOL、ヤングミセスの方々にうけています。
 さて、ここでは、イギリス発のお菓子であることもわきまえつつ、あえてアメリカン スタイルのマフィンをご紹介いたしましょう。アガサ・クリスティーも感覚的には進ん でおられた方、おそらくチョコチップ入りのこんなものを口に運びながら、いくつも の名作を手掛けていたのでは・・・・・・。
 なおここでは、紙カップを用いて作りましたが、もしそれがなかったら、ご家庭に あるさまざまな菓子型、あるいはティーカップや茶碗等、手近なものをご利用くだ さい。どれで作ろうとおいしさに変わりはありません。また、生地の味付けやフィリ ングについても同様、ご随意に。例えばインスタントコーヒーを濃い目に溶いて混 ぜてコーヒーマフィンにしてみたり、紅茶の葉をそのまま生地に混ぜて焼いた紅茶 マフィン、フードプロセッサーにかけたにんじん入り、などというのも面白いところ。 お菓子作りのレパートリーがいよいよ広がってくることでしょう。


文献:吉田 菊次郎 編・著 「クリムとドリムの冒険」偉人が愛したスイーツ
ケーキ チョコチップ マフィン 絵

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